その時私は妊娠中でした。
夕飯を食べていつものようにゴロゴロと寝転んでいるとお腹に違和感があらわれました。
「あれ?痛い」
主人が大丈夫か?と駆け寄ってきましたが、私は瞬く間に顔面蒼白になり冷や汗をかき声もでないほど苦しい状態になりました。
時間が夜の10時だったこともあり、驚いた主人は「早く病院へ行こう」と言って車をまわしてくれました。
これは子供に何かあったに違いない、その時の私は妊娠7ヶ月でしたので今生まれてしまったら早産という事になります。未熟児だったら大変なことになるかもしれない。
そう思ってとてもパニックになりました。
とりあえず通っている産科に主人が連絡を入れ、緊急なのでお願いします!とお医者様を呼び出してもらいました。
病院へ着くと、苦しそうにうずくまっている私を見て看護婦さんが車椅子を持ってきてくれました。
先生に来てもらうからもう少しの我慢よ。と励ましてくれました。そして先生が駆けつけてくれて内診を受けることができました。
子供が大丈夫かどうか心配で心配で「先生、どうなんでしょうか」と聞くと、先生は少し黙った後、「特に異常なしですね」と言いました。
先生の意見では、腹痛はおそらく他が原因でしょう、少し経ってもまだ痛んだり痛みが強くなるようでしたら総合病院へ行ってくださいとの事でした。
とりあえず子供に何も無くてよかったと思ってほっとしたところで腹痛が収まりつつありました。
婦人科の先生にお礼を言って帰宅の路につきました。
「一体なんだったんだろうか」と主人。
私もわけが分かりませんでしたが、とりあえず先ほどよりもさらに痛みが収まったので、その日はそのまま眠ることができました。
次の日の朝、腹痛はありませんでした。
心配だったので内科へ行くと、先生に「今の状態でしたらレントゲンは止めておきますね」と言われ、さらに「おそらく便秘からくる腹痛でしょう」と言われました。
私は頭が真っ白になりました。
あんなに激痛だったのに、ただの便秘?
しかし、今までの便秘でこんなにも激しく痛みを感じたことはありませんでした。おそらく妊娠中という状況が余計にそうさせたのだと思います。
内科ではとりあえず妊娠していても使用できる下剤を処方していただき、呆然としながら主人に報告しました。
主人は笑っていましたが、私は全然笑えませんでした(今となっては笑えます)。
とりあえず子供に何事もなかったので本当に良かったのですが、妊娠中のお腹の激痛の経験はだいぶ焦るくらい大変な出来事でした。
便秘でのお腹の激痛により救急で病院に駆け込んだと言うことは恥ずかしくて誰にもいっていません。
それからは、食物繊維を沢山とるように心がけ、便秘によく効くお茶のルイボスティーを飲んで、時には下剤に頼って妊婦生活を終えました。
最後に、妊婦さんへ、便秘を甘く見てはいけません。内科の先生はわりとよくあるよと言っていました。
妊娠中は腸内環境をいつも以上に良くすることを心がけて、便秘による激痛のないマタニティーライフを楽しんでください。